他の紅茶メーカーのパッケージは、製品そのものをアピールするものが多いように見受けられます。茶葉そのものが描かれていたり、原材料名や原産地の表記が強調されています。
RICHARDの缶デザインは、ブランドの歴史や、その発祥の地であるイギリスをモチーフとし、重点を置いています。英国は、お茶文化を欧米世界に広げた国で、これをパッケージで表現したいと考えました。初期の紅茶缶では、乗馬ポロ、ゴルフ、乗馬、レガッタなど、英国王室にゆかりのあるスポーツの様子が描かれました。消費者は、このようなイラストから英国の歴史を知り、当時の雰囲気に浸ることができます。今日に至っても、王室のメンバーはこのようなスポーツを楽しんでいます。
その後、パッケージデザインに英国のユーモアを加えることにしました。そのひとつが、動物たちを王室メンバーの肖像画風にデザインしたロイヤルアニマルシリーズです。

獅子はよく紋章に使われるシンボルです。権力や王の偉大さを表現する獅子は、イングランドやスコットランドなど、ヨーロッパで繁栄した国々の紋章を飾ってきました。
19世紀からティーハウス「RICHARD」のティー・マイスターたちは王室に献上するお茶を作っていました。 そのブレンドレシピは極秘にされ、獅子のマークの付いた特別な箱に入れて保管されていました。その時から金色の獅子はRichardのトレードマークとなりました。
すべてのブレンドは伝統的英国スタイルで作られていますが、それぞれが絶妙なタッチを持っています。多種多様な品種の茶葉やハーブ、スパイスを巧みに組み合わせることにより、個々のブレンドが王室の輝きを放ちます。

始まりは、2018年。干支は戌[いぬ]年でした。それをきっかけとして「RICHARD ROYAL DOGS」のシリーズを発売しました。デザインの特徴は、少しユーモアセンスを加え、英国王室の肖像画風に仕上げた限定デザイン缶にしました。新年の贈り物にピッタリで、店頭での売れゆきがよく、あっという間に売り切れました。
ウェルシュ・コーギー、キング・チャールズ・スパニエル、イングリッシュブルドッグ、ヨークシャテリアというイギリス原産の犬種の中でも最も人気のある4種をロイヤルファミリーの肖像画風にデザインし、犬好きな方へのプレゼントにもぴったりで、幅広い層に好かれる人気商品となりました。すると、次は、猫好きな方々から猫柄の缶を発売してほしいとのリクエストが殺到しました。そこで、干支のシンボルではないものの、猫柄（5種類:シャム猫、ペルシャ猫、ボンベイ猫、スコティッシュフォールド猫、オッドアイ猫）の追加発売が決まりました。
現在は、缶をコレクションする方のご要望にお応えすべく、犬・猫柄もさらに種類を増やす準備をしています。また、毎年、その年の干支シンボルの動物を、英国王室の肖像画風にアレンジした限定デザイン缶を発売しています。
英国王室では古くからネズミ捕りのために猫が飼われています。イギリスでは現在に至っても正式な肩書きと給与を与えられ活躍している猫がいるほどです。
また、犬はペットとして古くから王室のメンバーに飼育されています。最近ではエリザベス女王のコーギー好きは多くの人が知るところです。このように英国王室と所縁の深い犬と猫を王室メンバーの肖像風にデザインしたのがこのシリーズです。